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[ネットワーク] プライベートアドレスの愚策
06/29/2007 14:47 (投稿者:たかの)

家庭の事情で、ネットワーク構成が大きく変わった。
子細は端折るけど、自宅から「サーバ」と名の付くモノがようやく無くなった!
それでも物理的に離れた場所であることを殆ど意識せず、今までどおり使えているんだから恐れ入る。近年のブロードバンド環境はすごい。
で今回は、そうした需要を得て、初めて気づいた「俺ってバカだった!」というお話。

古くからインターネットに親しんでいる方は御存じだと思うけど、IPv4のプライベートアドレスとしては、以下の範囲で使うことができる。

クラスA 10.0.0.0/8 (10.0.0.0-10.255.255.255)
クラスB 172.16.0.0/12 (172.16.0.0-172.31.255.255)
クラスC 192.168.0.0/16 (192.168.0.0-192.168.255.255)

なんでこんなん3つもあるのかっていうと、大昔にはCIDR(ネットマスクを指定して細かいネットワークに区切る仕組み)なんてものは無くて「IPアドレスの、このへんからこのへんまでは、これくらいの規模のネットワークということにしましょう」なんて取り決めをしていた。
このへん、さらに詳しくはJPNICの講座なんかを参照して欲しい。


今回ここで問題にしたいのは、その歴史的経緯ではなくって、1ユーザとしての使い方の話。

というのは、これだけ自由に使える空間があるにもかかわらず、好まれるアドレス空間が非常に一部の空間に集中しているということ。
中規模以上の企業はクラスAの10.0.0.0/8、小規模な事務所ではクラスCの192.168.0.0/16。
なぜかクラスBを使っているところって見たことが無い。
たぶんパッと見で、プライベートアドレスかどうかの見分けがつきにくいということもあると思う。

とくに192.168.0.0/24、192.168.1.0/24あたりは、あらゆる資料、入門書、それにコンシューマ向け製品のデフォルト値として使われているので大人気!
僕も御多分に漏れず、そういう使い方をしていた。

このアホさ加減に最初に気づいたのは、お客さんのネットワーク環境を預かるようになったとき。
グローバルIPを持っていたホストを全部内部に移す必要があったから、IPアドレスを振り直すチャンスがあった。
にもかかわらず、ルータが使用していた192.168.1.1につられて、192.168.1.0/24に置いてしまった。
当時僕は、既に自宅のリビングで192.168.1.0/24を使用していた。
結局これは、2年後くらいに自宅のほうを192.168.177.0/24に振り替えて、ようやく解消した。

ところが甘かった。
次に気づいたのは、旅先。
インターネット完備の宿泊施設も随分と増えて、便利になったと喜んだのも束の間。
さすがにグローバルIPをくれる設備は多くない。
で、プライベートIP。
で…

お分かりですね。
そうなんです、192.168.1.0/24をくれるんですよ…(´Д`)

さすがに今度は振り直すのは止めて、特定のホストにマスカレードさせて使うようにしようと画策中だけど。
次以降、新規で立てたり、外部の既存ホストにIP持たせる際は、172.16.0.0/12からランダム生成させたサブネットを使用するつもり。

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