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[Article] Message-Idを活用しよう
05/29/2011 16:13 (投稿者:たかの)

先にお断り。本年4/1付で某サーバ屋さんの従業員になりました。社名を明らかにして記事を書く予定は今のところありませんが、私の今後の発言にはバイアスがかかっている可能性があります、念のため。(今まで同様、極力無くしたい所存ではあります)
さて本題。今年に入ってから引用メールにMessage-Idをつけるようにした。もともとMessage-IdはMTAないしメールクライアントがほぼ必ず付与してくれるにもかかわらず、「Message-Idのついていないメールは基本的には存在しない」という当たり前の事実を、つい最近まで意識する機会が無かった。

ところが実際にMessage-Idを活用する機会は意外と多い。

少なくとも自分の知る限り、PCベースのMUAで返信メール作成を開始すれば、だいたいIn-Reply-ToヘッダとReferencesヘッダを付与してくれる。
In-Reply-Toヘッダには、返信元となるメールのMessage-Idが入る。
Referencesヘッダの取扱はメールクライアントによって差異があると思われるけど、僕が常用するBecky!では、直近の返信元(In-Reply-Toと同じ)と、そのもうひとつ前のメールのMessage-Idを挿入しているようだ。
少なくともこれだけの情報があれば、メールクライアントやML書庫の閲覧において、関連メールのスレッド表示ができるようになる。
多くの人がそうであったように、自分も「Message-Idとは、そうした用途で使う」というところで思考が止まってしまい、それ以上の活用をしようとはなかなか思い至らなかった。

ところが、いつの頃からかは分からないが、Becky!のコンテキストメニュー(右クリックメニュー)に「Message-Idとみなして検索」というのがついていた。
英数字と@マークで連続する文字列を、メールアドレスだけではなくMessage-Idである可能性を見いだして、任意のメールを検索できるようにしてあるらしい。
IMAP4フォルダであってもMessage-Idはローカルインデックスにキャッシュされているようで、既知のメールであれば瞬時に該当のメールが表示(移動)できる。

これはいいぞ、と思ったのは、だいぶん前に話題としたきり、いったんお蔵入りとなってしまった話題などを再掲しようというときだ。
引用時にメールの日付を明示したり、引用を長めにとるなどして、当時の話題が思い出しやすいように工夫はしているつもりなのだが、あまりにも古い話題だと、それでも思い出せないことが多い。
当時の一連のスレッドまで戻って、そのときのやりとりを読み直してもらえば…と思っても、日付だけで検索してもらおうというのは酷な話だ。
こういうとき、引用の識別子としてMessage-Idを含めるというのは極めて有効だ。Becky!であれば2クリックで元のメールを参照できるし、そうでなくてもMessage-Idで検索のできないメールクライアントやIMAP4サーバはまず存在しないので、非常に探しやすい。

もっとも、これはメールの読み書きがちゃんと出来る人に限って有効だ。
過去のメールを読み返すことはもとより、直近のメールもロクに読まずに自分の思いこみだけで判断するような人に対しては徒労にしかならない。
まぁMessage-Idを引用に含める作業そのものは、引用テンプレートに含める(Becky!なら%iパラメータ)だけなので、うまく活用してもらえたらめっけもん、というつもりで含めるようにしている。

皆さんも是非おためしください。少なくとも僕宛のメールであれば、ちゃんと活用しますので。

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