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私も一度は喫煙者となった身であります。 もう遠い過去の話でありまして、既にその恍惚は忘れてしまいましたが…(嘘。幽かながら、まだ覚えてます)。
私が煙草を止めた直接の理由は「禁煙セラピー」に他なりません。
ある夏のこと、かつて喫煙者であったはずの友人が、私の喫煙に付き合い、喫煙所で小話をした。 そのときに、その本を紹介されました。 それまでの常識からすれば、禁煙中の人間が、他人の喫煙を見れば落ち着かない挙動を見せるのは世の常。 彼の全く意に介さぬそぶりは、私の心に投げられた小石となり「ぽちゃん」と小さな音を立てました。
帰りの飛行機を降りて、浜松町のBooks談で書架を見渡せば既に平積みになっていて、迷う間もなく 「あっ」と手に取り、そのまま買って帰りました。 晴れて非・喫煙者となるまで、一週間はかからなかったと思います。
その本を薦めてくれた友人と、数年後に再開したら、ふたたび喫煙者となっていたのは御愛嬌。 執筆者のアレン・カーいわく「非・喫煙と肥満とは無関係」という警告にもかかわらず、 以後ブクブクと太っていったのも御愛嬌。 でも私は今なお、非・喫煙者でありつづけています。はや、5年?
ともあれ、人の気持ちとは、かくに揺らぎやすいのだと思い知らさせた本でありました。